*−ファンタジー(長めの台詞)−*

No.1 『お薬』
おにいさーん。安いよー?ほら、これなんてね、とっても傷によく効くんだよ!
えぇー?本当かどうかって?失礼だな。別に試してみてもいいんだけど…。
あ!ちょうどあそこに萎れてるたんぽぽが!
よしよし、このたんぽぽに薬を振り掛けて。っと。
ジャーン!ほーら、元気になった!!
って、あれ!?お兄さん!!?あーあ、また逃げられちゃった…。

No.2 『素敵な物語』
今日は、素敵なお話を致しましょうか。
そう、それは遠い遠い昔の話。あれは……
え?どのくらい昔の話?…そうですねぇ…。まぁ、そんなことは置いときましょう。
…話が進みませんもの☆
さてさて、そう。あれは、綺麗な綺麗な宮殿での出来事。
え?どれくらい綺麗?…もうっ!貴方に話してるとお話が全然進まないわ!
うっ、曖昧でわるうございましたーっ!ベー!!っだ。

No.3 『針千本』
さぁさぁ、私の使い魔君。しっかりと働いてよね。
文句は言わない。言っても聞かない。話さない。
あ、でもー。鞭ならあげてもよくってよ?
うふふふ。いやねぇ、冗談よ。
約束破りの刑は昔から針千本が相場って決まってるんだから。
私と契約という約束をした以上、その覚悟はしといてね☆
何よ、針千本は指切りの時の罰ですって?
いいわよ。わかったわ。さっそく指切りしましょう。
え?何をするのかって?もちろん指を切るに決まってるじゃない。
嫌がらずに、さっさと手を出しなさーい?

No.4 『禁断の箱』
君は知ってしまったんだね。残念だ。
知らなくていいことは世の中に沢山ある。その中で。
君は君がもっとも知らなくていいことを知った。
絶望的でしょう?
声も出ない? もう何も考えられない?
止められれば止められるほどに人は禁断の箱を開けたがるけれど。
でも、その先の絶望を誰も予測しないんだね。
悲しいかな。それが人間なんだ。
……だから、いっそ忘れて?
知ったことをなかったことにすればいい。
僕はもう一度、君の笑顔が見たいんだ。

No.5 『情報屋』
あら、いらっしゃい。お客さん、初めて?
うふふ、一見さんは基本的にお断りしてるんだけど、貴方みたいな可愛い子なら大歓迎よ?
ただ私は安くないから覚悟してくださいな。
そう、見くびってもらっちゃ困るのよ。
これでも、私のお店はこの町一番なの。
金額次第でどんな情報だって売るわ。ちょっと高くなるけどね?
さ、それでもいいなら交渉しましょう?

No.6 『君と僕』
君は誰なんだい?答えても、くれないのかい?
君がだれなのか、僕にはさっぱりわからないんだ。
だから、できれば君の事教えて欲しい。
君がどこから来たのか。君はいったい誰なのか。
……君の名前は?家族は?友達は?知ってる人は?
じゃあ、君はどこから来たの?君は……人なの?それとも違う種族?
ごめん。僕には、本当に君が誰だかわからないんだ。だから、教えてくれないかな?
……そっか。じゃあ、しゃべりたくなったら教えてよね。僕、君が話してくれるのずっと待ってるから。