No.1 『迷子』
「ちょっとそこ行くお兄さん!聞きたいことがあるんだけどっ!」
「道なら教えんぞ?」
「えー?なんでだよー?僕、迷ってるんですけどっ!」
「そうか。良かったな。」
「良くないし!こーんな広い町に迷子だよ!迷子!?僕、このままじゃ路頭に迷っちゃうよ!」
「ふぅ……ふざけるな。俺だって迷子だ。」
No.2 『パフェ』
「…アイスクリーム、パフェ、あ、でも!この焼き鳥は捨てがたい!」
「あんた、おっさん?なんでいきなり焼き鳥なのよ。」
「えぇー?焼き鳥は美味しいんだよ?あの香ばしい香りもとってもす・て・き☆」
「…あたし、チョコレートパフェね。」
「じゃあ、私は…焼き鳥パフェー!!」
「ねぇわよっ!!!」
No.3 『お兄ちゃん』
「おにいちゃーん!」
「なんだい?我が麗しの妹よ!」
「あのね、何でお兄ちゃんはそんなにいつもキラキラしてるの?」
「あぁ、それはだね。毎朝欠かさず顔洗い30分!歯磨き一時間!髪の手入れ2時間!!更に、太陽の充電5時間!!をしているからさ!!!」
「なんだか、よくわからないけど。お兄ちゃんって凄いんだね!」
No.4 『土産』
「はい、これ。」
「何、これ?」
「土産だよ。み・や・げ。」
「君が?珍しいね。でも、食べ物じゃないみたい?」
「食べ物だよ。書いてあるだろ?河童好物、キュウリの味噌漬け!」
「……ちょっと待って、君。どこから帰ってきたんだっけ?国内じゃなかった気がするんだけど。」
「そうだよ。地球の反対側さ☆」
「……捨てていいかな?」
No.5 『じゃんけん』
「いっよしゃーっ!俺様が一番だぜ!」
「じゃんけんで勝ったぐらいで浮かれないで下さい。」
「なんだよっ!勝ったのは俺じゃんかっ!」
「…覚えてますか?何でじゃんけんしたか。」
「え?…えーと…。」
「バンジージャンプをやる順番ですよ。さぁ、お先にどうぞ。」
「……俺高いとこ嫌いーっ!!」
「知ったことではありません。」
「うわーっ!ぜってぇ、てめぇわざとだろ!!?」
「見抜けない貴方が悪いのでしょう?」
「ひっでぇ!!」